ヴィルヘルム・ステーンハンマル国際声楽コンクール/Wilhelm Stenhammar International Music Competition
日本人初の栄冠を勝ち取るのはあなたかも知れません。スウェーデンの声楽コンクール。
スウェーデンの作曲家、ステーンハンマルの魅力を知る人にも、これから知る人にも。オールラウンドのレパートリーを持つ歌手の方に向くコンクール。
長年スカンジナビアの大部分を所有していた大国スウェーデンですが、その国の音楽はあまり一般に知られていません。スカンジナビア半島に民族主義が台頭し、フィンランド、ノルウェー、アイスランドが次々と独立を遂げた頃、それと同時にグリーク、シベリウス、ニールセンといった作曲家が民族主義を背景にもった音楽を作曲しました。スウェーデンでこの位置にあった作曲家がステーンハンマルです。
ドイツ、ベルリンに学び、自身も優れたピアニストであり指揮者であったステーンハンマルは、ニールセンまたシベリウスなどの音楽に造詣が深く、演奏会ではそれらの曲をよく取り上げていました。また、スゥエーデン語の詩人との交遊から、多くの歌曲が生まれました。
このステーンハンマルを記念して催されている国際声楽コンクールが、ヴィルヘルム・ステーンハンマル国際音楽コンクールです。コンクールは隔年で開催され、オペラアリア、カンタータなどのアリア、リートとオールラウンド型のレパートリーが要求され、また、ステーンハンマルの作品を1曲、演奏しなければなりません。多くのカンタータを書いたステーンハンマルのコンクールにふさわしい選曲であるといえましょう。
コンクールが始まった2006年に比べ、近年は韓国を始めアジア勢の活躍が目立ちますが、日本人の参加はまだまだ少なく、まだ入賞にいたっていません。次回の開催は2014年、日本人として最初にこのコンクールの栄冠を勝ち取るのはあなたかも知れません。
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