パロマ・オシェア・サンタンデール国際ピアノコンクール/Paloma O’Shea Santander International Piano Competition
サンタンデール音楽祭の舞台でマドリード交響楽団との共演が最終審査です。
パロマ・オシェア・サンタンデール国際ピアノコンクールは、アルベニス財団やソフィア王妃高等音楽院の創設者として名高いパロマ・オシェアが、遡ること1972年に創設したピアノコンクールです。
スペイン北部の地方都市、サンタンデールで行われているこのコンクールが、過去40年以上、優れたピアニストを世に輩出し、今やスペイン屈指のピアノコンクールと称されるのは、その厳正にして緻密な選考過程にあると言えます。審査は応募時の事前審査を含めると6段階。応募書類と録音の事前審査を通過したピアニストは、マドリード、モスクワ、ニューヨーク、パリで行われる予備選考で更に厳選されます。また、本審査は約2週間にわたって行われ、その段階によって、ソロのリサイタルプログラム、室内楽、協奏曲などが課題とされます。出場者のソリストとしての技量はもちろん、アンサンブル力も試される内容になっているのが特徴です。
ファイナルは、サンタンデール音楽祭で、マドリード交響楽団との共演の舞台が審査されます。また、その様子は、世界中から集まる
音楽祭のファンはもちろん、インターネットで世界中のクラシック音楽ファンへ公開されます。ファイナリストには、賞金の他、マドリードの国立音楽堂やカーネギーホールなど、スペイン国内外の主要ホールでのコンサートツアーが約束されます。その数は2012年の実績で実に100以上。また、一次審査以降、惜しくも選考に漏れた出場者にもそれぞれ表彰金が贈られます。
同コンクールは、次回も世界中からダイヤの原石たる優れたピアニストを選りすぐり、彼らに相応しい華やかな舞台を用意してくれることでしょう。