ドビュッシー国際クラリネットコンクール/Concours Debussy - International Clarinet Competition
2010年に始まった、若手クラリネット奏者発掘のための国際コンクール
ドビュッシー国際クラリネットコンクールは、若手クラリネット奏者の育成を目的に、フランスのパリ地方音楽院で開催されているコンクールです。前回、初開催となった2010年には、39の国や地域から182名の参加者が集まるなど、その新しい試みは、世界中のクラリネット奏者の注目を浴びました。記念すべき第一回の栄冠を手にしたのは、ロシア出身のドミトリ・ラスール・カラーエフ。2009年からスイス・ロマンド管弦楽団のプリンシパルを務めている若手注目株のクラリネット奏者です。
コンクールは、CDによる事前審査の後、一次審査とセミファイナルを経て、ファイナルでの五重奏および協奏曲で評価されます。一次審査とセミファイナルは、共にリサイタル形式で行われます。また、課題曲は、ドビュッシーはもちろん、モーツァルトから現代作曲家のG.シルヴェストリーニまでと幅広く、演奏者には多様な表現力が求められます。ファイナルでは、ドイツ版グラミー賞といわれる、エコー賞のライジングスターに選出されたモディリアーニ弦楽四重奏団、そして、名門フランス放送フィルハーモニー管弦楽団やパリ管弦楽団などのメンバーによるオーケストラとも共演します。アンサンブル能力はもちろん、ソリストとしての要素も評価の対象になり、コンテスタントにとっては、最後まで気が抜けない戦いになることでしょう。
表彰されるのは、1位から3位まで。また、ユニバーサルミュージックパブリッシングや、木管楽器アクセサリーの老舗ブランド、バンドーレンの特別賞など、総額23,500ユーロを超えるご褒美が贈られます。同コンクールでの成功は、ヨーロッパデビューへの確実な一歩となることでしょう。