アントニオ・ペドロッティ国際指揮コンクール/"Antonio Pedrotti" International Conducting Competition
次回開催は2014年、トレントのアントニオ・ペドロッティ国際指揮コンクール
アントニオ・ペドロッティ国際指揮コンクールが開催されるのはイタリア北部の山間にある小都市トレント。ミラノ・スカラ座や、ウイーン国立オペラを指揮したイタリアの名指揮者で作曲家、ペドロッティを記念し、その名が冠されています。指揮コンクールとしては比較的小さな規模のコンクールですが、過去の入賞者にはあのキリル・ペトレンコも。入賞後はベルリン・コーミッシュ・オーパーの音楽総監督を務め、いまやバイエルン州立歌劇場の同じポジションに就任。同世代の指揮者の出世頭のキャリアもこのコンクールから始まりました。歴代入賞者には日本人も多く、栗田博文さんなど日本でおなじみの名前も見られます。また、三ツ橋敬子さんを始め女性も大健闘で、前回の1位無し2位の受賞者も女性指揮者でした。
第一次審査はピアノ2台ですが、その後の審査の演奏は地元のハイドンオーケストラ・ボルツァーノ&トレント。レパートリーリストには、オペラ指揮を得意としたペドロッティの名に相応しく、2010年度には魔笛やドニゼッティのデュエットなどオペラのナンバーなどもあります。本場イタリアの歌手を、息のあったイタリアの小オーケストラで伴奏することは、あなたにとって得がたい経験になることでしょう。
審査員として名を連ねるのも、ウイーン国立オペラや、フランクフルトオペラの総支配人など、オペラの指揮が必須事項のヨーロッパならでは。また、イワン・フェデーレやダニエル・ダンツマイヤーなど、作曲家が審査員として参加しているのもユニークで見逃せないところです。
予備審査にDVDの提出はなく、オーケストラを指揮する機会の少ない学生の方にも、お勧めできるコンクールです。