スウェーデン国際デュオコンクール/Swedish International Duo Competition
伴奏者ではなく、デュオ。二人のチームワークと音楽性が問われます。
手厚い学生への支援と豊かな経済事情を背景に、学校のレベルが高い北欧の音楽界。有名なフィンランドやノルウェーなどに比べて地味な存在ではありますが、スウェーデンでもコンクールを通しての音楽教育が行われています。
スウェーデン、カトリーネホルムは首都ストックホルムからほど近い小さな町。スウェーデン王立音楽大学の協力により、その町で2年に一度開かれるコンクールはピアノとソロ楽器のためのデュオの国際コンクールです。2012年度の開催で第7回を迎えました。
楽器のチョイスはヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、フルート、オーボエまたはイングリッシュホルン、そしてクラリネットの中から。実際に、本選にはこれらの管絃楽器奏者たちが登場しています。見事入賞に輝いているコンテスタントの中にも弦楽器ばかりではなく、フルートやオーボエなどの楽器と、そのパートナーが。
レパートリーも、音色も、テクニックも全く違うこの楽器たち。そこで問われるのは二人のアンサンブル能力と、二人で作り上げる音楽性です。審査員には様々な楽器のスペシャリストの他、オーケストラや室内楽奏者、またコンサートホールのプログラムディレクターなども。1位と2位受賞者には賞金の他、ジュリタフェスティヴァーレン国際室内楽音楽祭でのコンサートへのご褒美コンサートが贈られます。日本からは福永麻里さんや濱倫子さん、丹羽紗絵さんや大山聡さんなど、数多くの音楽家がこれまでに優勝、入賞し、その後も順調にそのキャリアを積まれています。
ソリストとしてだけではなく、オーケストラミュージシャンとしての未来にも大きくプラスになるコンクール、挑戦する価値はありそうです。