弦楽四重奏団の乱立する北米の中でももっとも重要といえる国際弦楽四重奏コンクール。カナダのバンフセンターが主催しています。バンフセンターは芸術振興を目的としたアート・プログラムを事業の一環とし、芸術大学卒業後の若いアーティストたちに、音楽、演劇、ダンス、美術など様々な芸術イベントの企画や、制作、発表の場を提供するレジデンス型の総合施設です。センターには劇場や音楽ホール、練習場、また宿泊施設などが備わっており、同コンクールでも参加者にロッキー山脈の大自然の中で演奏に集中できる素晴らしい環境を提供しています。
審査ごとにテーマがはっきり決まっているレパートリーのため審査も明快。現代音楽を含め、まんべんなく多様な時代のレパートリーをこなすことのできるるオールラウンド型のカルテットであることが求められています。
滞在型センターで得られるものはコンクール出場経験だけでなく、様々な人々との交流です。審査員や参加者のみならず、聴衆やその期間に演奏会を開く先輩の弦楽四重奏団などと毎日同じ屋根の下で寝泊まりし、同じビュッフェで食事をし、歓談する。そこでは学びのためのヒントを始め、批評家やオルガナイザーまでを含む人々とのコンタクトが得られることでしょう。もちろん、池田菊衛さんを始め、世界中の名奏者が審査員として集まっているコンクールですので、カルテットとしての留学を考えているグループにも最適の場となることは間違いありません。
優勝グループに贈られる3年間のキャリアサポートはプロフェッショナルな弦楽四重奏団としての地位を約束してくれます。コンクール参加で、明日の自分を勝ち取りましょう。