クラウディオ・アバド、ルチアーノ・パヴァロッティ、ミレッラ・フレーニ、ダニエル・バレンボイム……。この人々の共通点は、と聞かれて答えられる音楽ファンはいるでしょうか？　そう、この世界の第一線で活躍する超一流の音楽家達は、皆、ジャン・バッティスタ・ヴィオッティ国際音楽コンクールの過去の受賞者なのです。
イタリアアルプスの裾野の町、ミラノとトリノの中心に位置するヴェルチェッリで、2009年よりピアノ部門と声楽部門が毎年交代する形となった、ヴィオッティ国際音楽コンクール、2013年度に開催されるピアノ部門の詳細が発表されています。残念ながら、作曲部門の開催時期は公表されておりませんが、作曲家ジャン・バッティスタ・ヴィオッティの名を冠しているだけに、近々の開催が内外から期待されています。
ピアノ部門では、ベートーヴェンに比重を置いたプログラミングが要求されますが、自由に選択できる余地も多く、コンテスタントの構成力も重視される方向に変わりつつあります。日本人では栗林義信さんや植村菜穂さん、ピアノ部門では峯優子さんなどが入賞しています。コンテストの様子はネット上でライブ・ストリーム配信されており、世界中のファンの関心を集めています。ファイナルでの伴奏は、日本でもおなじみのアレッサンドロ・フェッラーリの指揮の下、カルロ・コッチャ交響楽団が担当します。
ロマネスク様式の美しい教会に守られた中世の町並みが残るヴェルチェッリ、この町での滞在はあなたの心にいつまでも残ることでしょう。