チッタ・ディ・カントゥ国際ピアノコンクール/ Citta di Cantu Piano Competition
すべての審査の課題曲は協奏曲という、ユニークなイタリアの国際ピアノコンクール
チッタ・ディ・カントゥ国際ピアノコンクールは、イタリア北部カントゥで行われている、若手ピアニストのための国際コンクールです。1991年からスタートし、以降、毎年開催。2016年第26回を迎えます。主催は、1986年から音楽教育やマスタークラス、文化イベントなどを開いている音楽学校、ヌォーヴァ・スコラディ・ムジカ・ディ・カントゥとカントゥ市の行政。そして、地元の企業やロータリー財団、文化協会などが後援しています。
審査は、一次からセミファイナル、ファイナルの3段階。特徴的なのが、同コンクールではソロの曲目が一つもないということです。つまり、課題曲には協奏曲のみが指定されています。時代別に分かれ、大きく古典とロマンの2セクションがあり、それぞれで1位から3位までの受賞者が決まります。一次審査では、ピアノ伴奏者による、2台ピアノでの演奏(第一楽章)です。練習時間には2日間が設定され、伴奏者と参加者の都合に合わせてリハーサルを行うことができます。ご心配な方や、息の合う伴奏者をご存じの方は、ご自分で伴奏者を用意することが許可され、参加者への配慮がなされています。オーケストラとの協演は、セミファイナルから始まります(第ニ、第三楽章)。そしてファイナルで、1曲まるごとの協奏曲をオーケストラと協演します。審員には、イタリアの天才ピアニストであり、名教育者のヴィンチェンツォ・バルツァーニが名を連ね、芸術監督を務めます。
これまでに、エリザヴェータ・ブルーミナ、オリヴィエ・カザールといった、著名なピアニストをはじめ、アレクサンダー・ロマノフスキー、プラメナ・マンゴーヴァなど、人気ピアニストが同コンクールで受賞しました。過去の受賞者は、いずれも実力派揃い。次に注目を浴びるのは、あなたかもしれません。