フィテルベルク国際指揮者コンクール/Grzegorz Fitelberg International Competition for Conductors
グジェゴシュ・フィテルベルクの名を冠した若手指揮者の登竜門。
フィテルベルク国際指揮者コンクールは、ポーランド南部の都市、カトヴィツェで4年に一度(2012年度からは5年に一度)開催されている若手指揮者の登竜門です。グジェゴシュ・フィテルベルクの名を冠したこのコンクールは、前回、2012年で第9回目の開催を迎えました。
フィテルベルクは、ポーランド国立放送カトヴィツェ交響楽団の結成に尽力し、初代主席指揮者を務めた人物です。優れた作曲家・ヴァイオリニストでもあった彼は、カロル・シマノフスキやルドミル・ルジツキなどと作曲家グループ『若きポーランド』で活動し、ポーランド現代音楽の振興に取り組んだ偉大な音楽家としても知られます。
コンクールの本審査は3段階で構成されています。一次審査では50人以内、セミファイナルでは12人以内、そしてファイナルでは6名以内の厳選されたコンテスタント達が競い合います。
課題曲は、交響曲はもちろん、オペラ、協奏曲など、古典から現代期の作品を含むレパートリーグループから選択します。同コンクールの課題曲は、多くのポーランド人作曲家の作品が含まれているのが特徴で、2012年のファイナルでは、シマノフスキー、カルウォーヴィチ、グレツキ、ルトワフスキ、ペンデレツキ、A・パヌフニク、キラールなど、ポーランド人作曲家の作品が課題曲の大部分を占めました。
審査員は、世界の著名オーケストラと共演し、現在、国立ワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督を務める巨匠、アントニ・ヴィトを中心に、国際的に活躍するマエストロ達が担当します。彼らに評価され、フィテルベルク国際指揮者コンクールで成功することは、指揮者としての輝かしい将来への近道となることでしょう。