香港国際ピアノコンクール/Hong Kong International Piano Competition
ファイナルでのアシュケナージとの共演は、何ものにも代えがたい貴重な経験となることでしょう
次回2014年で第4回目の開催を迎える香港国際ピアノコンクール。ソロ、室内楽、協奏曲など幅広いレパートリーが課題の新しいコンクール
香港国際ピアノコンクールは、2005年に香港ショパン協会によって設立された、比較的新しいコンクールです。3年ごとに開催されるこのコンクールは、日本でも絶大な人気を誇るウラディーミル・アシュケナージが審査委員長を務め、審査では、バロック期から現代まで幅広いレパートリーが課される難関コンクールとしても知られます。過去のコンクール入賞者には、2001年に仙台国際コンクールで優勝したジュゼッペ・アンダローロや、2012年に浜松国際ピアノコンクールで優勝したイリヤ・ラシュコフスキーなど、日本でもファンの多い旬の若手ピアニスト達も名を連ねます。
本審査は、一次審査、二次審査、セミファイナル、ファイナルの4段階。一次審査と二次審査はソロ作品、セミファイナルでは室内楽作品、ファイナルではコンクールのための新曲と協奏曲の演奏が評価の対象となっています。最終段階までたどりつけるのは、ソリストとしてはもちろん、他楽器とのアンサンブル能力を認められたピアニストの証です。また、ファイナルでは、アシュケナージの指揮で香港フィルハーモニー管弦楽団と共演できるのもこのコンクールの大きな魅力です。
コンクールの優勝者には、高額の賞金のほかCDリリース権や世界各地での優勝コンサートツアー、そしてコンクールのガラコンサートと授賞式を含むジョイ・オブ・ミュージックフェスティバルへの出演が約束されます。5日にわたって開催される同フェスティバルでは今期コンクールの入賞者はもちろん、過去の優勝者や審査員たちの演奏も披露され、2週間以上に及ぶ華麗なピアノの祭典は幕を閉じます。
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