ジーナ・バッカウアー国際ピアノコンクール/Gina Bachauer International Artists Piano Competition
ファイナルでユタ交響楽団と共演できるアメリカの名門コンクール
米国有数のピアノコンクールとして知られるジーナ・バッカウアー国際ピアノコンクール。ギリシャ人ピアニスト、ジーナ・バッカウアーの名を冠したこのコンクールは、もともと彼女の没年である1976年から5年間、ブリガムヤング大学の夏のピアノ音楽祭として行われたのが始まりです。現在は、バッカウアー財団の主催で4年ごとに開催されており、19歳から32歳までのピアニスト部門の他、若年者層向けのジュニアコンクールなども開催されています。
コンクールへの出場は、書類審査通過後に世界の主要都市で行われるオーディションに合格するところから始まります。次回は、ソルトレイクシティ、ニューヨーク、香港などを含む5カ国6都市での開催が決まっており、ここから本審査へ進める36名の出場者が決定します。
本審査は4段階で、一次審査と二次審査は全員が出場可能です。演奏者を複数回の演奏で評価するこの審査方法は、同コンクールが初めて実施し、後に多くのコンクールで採用されるようになった画期的なシステムです。また、ファイナルの協奏曲以外はプログラムが自由ですので、プログラムを選択する能力も上位入賞への大きな鍵となります。優れたピアニストとしての能力はもちろん、曲の個性や背景を深く理解できる、音楽家としての真価が問われます。
入賞者上位3名には、高額賞金に加え、副賞としてコンサートや音楽祭への出演権が贈られます。また、セミファイナリスト賞や聴衆賞なども用意されているので、惜しくも優勝を逃した方にも大きなチャンスが舞い込む可能性が十分です。同コンクールでの成功は、アメリカデビューへの大きな足がかりとなることでしょう。