西本夏生さん/ピアノ/カタルーニャ高等音楽院/スペイン・バルセロナ

音楽留学体験者でなくては分からないような、音楽大学、音楽専門学校、音楽教室のコースプログラム、夏期講習会、現地の生活情報などを伺ってみます。将来の自分の参考として活用してください。


カタルーニャ高等音楽院西本夏生さんプロフィール
北海道富良野市出身。3歳よりピアノを始め、PTNAピアノコンペティションB1カテゴリー第2位 (2004)、PTNAピアノコンペティションDカテゴリー第1位 (2007)、横浜国際音楽コンクールにてスペイン音楽賞(2008)、ブレスト国際ピアノコンクール(フランス)にて第1等メダル(2011)など数々の賞を受賞。これまでにピアノを中村明美、宮澤功行、木内泰子、迫昭嘉、Pierre Reachの各氏に、室内楽を東誠三、有森博、上森祥平、Oriol Algueroの各氏に、音楽教育を山下薫子氏に師事。2009年〜2010年7月日本女子大学非常勤助手。現在、スペイン・カタルーニャ高等音楽院に在籍中。ソロ活動に加えて、ピアノデュオpiaNA(松本あすか&西本夏生)としても幅広く演奏活動を行っている。早稲田大学卒業。東京藝術大学大学院修了。



-まずは簡単な自己紹介をお願いします。

西本  ピアノを始めたのは3歳でした。それから高校生までしっかりピアノを弾き続けて、大学では一時ピアノからちょっと離れて心理学を専攻して、その後大学院から音楽教育とピアノを専門にし始めました。

-コンクールなどは小さい頃から出られていたんですか。

西本  そうですね。高校を卒業するまで結構色んなのに出ましたね。大学生の頃にも、私は学部時代には音大生ではなかったのですが、「コンクールには音大生が出られない部門っていうのもあるんだ!」ということを知って、色んな人に出会えて面白そうという気持ちで受けたりしていました。

-今回、留学をされたきっかけは?

西本  小さい頃から、漠然と留学したいなという気持ちはあったんです。子供の頃ずっと習いにいっていた先生の門下では、かなり多くの人が留学されていたので、子供心に憧れのような気持ちもありました。でも、どこか自分にとっては雲の上の話なような気もしていて。でも、芸大に入って夢中で音楽を学ぶうちに、それが自分の中でだんだん現実的なものになっていって、そうなってくると、そこからは実現に向けて動き出せたって感じです。スペインにピアノで留学される方ってあんまりいないですが、もともとスペインものがとても好きで、それを今後自分の主要レパートリーとして深めていきたいと思ったこと、それからピエール・レアク先生に出会えたこと全てがスペイン行きを決めたことのきっかけだったと思います。

-ほかの国は考えなかったんですか?

西本  最初はいろいろ考えたんですけどね。でも、スペインものを自分のものにしたいなぁという気持ちがあって。スペインの音楽って特徴があるので、やっぱりその土地に行って学べることが多いだろうなと思いました。それから、レアク先生はフランスでも教えられているんですが、フランスには年齢制限があって(笑)スペインの学校にはそれがなかったんです。そんなことも含めて色々とスムーズにいったので、スペインとは縁があるのかもなと思いました。

-スペインに行く前に、短期留学や海外旅行は経験されていたんですか?

西本  大学時代に、カナダに講習会に行ったりはしていました。実は留学を決めるまでスペインには行った事はなかったんです。でもきっと自分の気質には合うだろうという変な自信があって(笑)。一応、行こうと決めてから一度だけ下見に行きました。でも他の国に行く用事があったののついでだったので、滞在したのはほぼ1日という感じでした。それでもその1日の滞在で「やっぱりいい!」と思ったので、やっぱりスペインに行こうという気持ちは揺らがなかったのですが。

-実際行ってみて、想像と現実のギャップはありましたか?

西本  前回行ったときは夏で・・・それでギャップがあったのは、意外と冬が寒いってことですね。なんとなく、ずっと暖かいイメージだったので。もうここに数ヶ月住んでいますが、それでもなんか「燃えるような火と砂漠とフラメンコの大地!」というイメージは消えないですね。実際には、バルセロナは都会なので、そこら中で火柱が立っている、とかはないんですけどね(笑)

-現地の人々はどんな感じなんですか?

西本  陽気で人なつっこくて、明るいです。いつもぱーっとしている。よく笑い、よく怒り、よくしゃべる。でも、すごく誇り高くて優しい。そんな感じです。

-スペインに音楽留学をする人は少ないのですが、受験などはどのようなものですか?

西本  私の在籍しているコースは学部卒業後の研究科のようなコースで、現地に赴いての試験はありません。願書を出すときに、選考として自分の演奏をDVDで送る必要はあったのですが、現地に出向いて試験を受ける必要はなかったんです。その代わり、事前に先生とコンタクトを取れていないと選考を受けられない感じかもしれないですね。レアク先生は、その点すごく親切に面倒見てくださいました。私が先生と出会い、留学を決めたのは2009年の3月なんですけど、実際に渡航したのは、1年半経ってからの2010年9月なんです。でもその間も、ずっと先生とは連絡を取り合って、私もヨーロッパで開かれる先生の講習会などに参加したりしていました。

-試験など大変なことはなかったんですね。

西本  私は大学院を卒業しているので、この学部卒業後のコースに試験がなくても入学できたわけですが、学部から入ろうとするとちょっと大変みたいです。カタルーニャ州の公立の学校なので、受験の言語がカタルーニャ語なのと、それから聞いた話では、スペインで何年間かconservatorioに通っていたという事実がないと受験できないんだそうです。詳しくはわからないのですが。でも日本人で学部から入った方も今までにいらっしゃいますよ。

-西本さんのコースは、語学力は求められなかったんですね。では、手続きなどで、苦労されたことはありましたか?

西本  ビザを取るのが大変でしたね。ドイツなどと違って、先に住む家が決まっていたりしないとならないので、スペインのビザを取るのは結構大変です。あとは、HPも学校の掲示板もカタルーニャ語で書かれていたのが大変でした。手続きの時は、英語やスペイン語があるんですが、それほど親切ではないです。事務の方とのやりとりは、ほとんど英語でしたが、一斉送信で送られてくる時などは、カタルーニャ語のみで連絡がきたりしたこともあったので。

-そういうサイトをご覧になるときは、どうやって読んだのですか?

西本  ひたすらカタルーニャ語をスペイン語に変換して読みました。スペイン語は勉強していたので、なんとか。

-実際、留学の準備期間はどのくらいだったんですか?

西本  決めてから1年半くらいですね。でも、実際先生を探していた期間なんかも含めると、スペインに行こうと決めてからは2-3年はかかったように思います。私の場合は、全部一からだったので。

-他の学校は考えられたんですか?

西本  学校というよりも、先生で決めたかったので、そういう感じではなかったです。

-学校には、日本人の方はどのくらいいらっしゃるんですか?

西本  学生は、現在は私ともう一人コルネットを勉強している方がいます。あと、伴奏ピアニストで働いている方が一人いらっしゃるそうです。

-学校全体ではどのくらい生徒が在籍しているんですか?

西本  詳しい数は分かりませんが、クラシック系の楽器以外にも、フラメンコギターやスペインの伝統音楽のコース、ポップスやジャズのコースなどもあるので何百人かはいるかと思います。

-日本人以外の留学生は多いんですか?

西本  スペイン語を話せることもあって南米の人が多いですね。アジア人は少なくて、中国人や韓国人も全然見かけないですね。

-街にも少ないんでしょうか?

西本  街にはけっこういますよ。中国人は特に多いと思います。

カタルーニャ高等音楽院-学校の雰囲気はどんな感じですか?

西本  出来てまだ10年の、新しい学校なんですよ。コンサートホールも3つくらい有り、バルセロナの中では有名な建物の中にあって、雰囲気はとても良いですよ。事務の人はわりと適当で、スペイン的ですけど(笑)。日本人が少ないので、顔を覚えられていることもあり、みんな声をかけてくれます。アットホームと言えばアットホームですね。

-日本と違うな、と思うところはありますか?

西本  外国だから当たり前なんですけど、先生と話すときにいわゆる敬語がないのは最初ちょっと変な感じがしました。心もとないというか。逆に同じだなと思うのは、練習室が、常に争奪戦だということです。スペイン人って、もう少しのんびりしているかと思っていたんですが、みんなとても意欲的に練習していて、いつも練習室は取り合いですね。

-みなさん熱心なんですね。

西本  熱心ですよ。その点では日本人と近いです。スペイン人って、もっとのんびりやっているかと思っていましたけど。でも、土日は夕方くらいまであんまり人いませんけどね(笑)

-学習態度などで、日本人と違うところはありますか?

西本  どんな音楽を作りたいかって言う意見をみんな強く持っていて、もしそのときにあんまり弾けてなかったとしても、そういうことは遠慮しないで言いますね。特に室内楽のときなど、自分の意見をお互いにばんばん言い合っています。あとは、何でも楽しそうですよね。スペイン人って、適当なイメージもあるかと思うんですが、音楽やっている人は結構きちんとしていますよ。時間にたいしてもそこまでルーズな人がいなくて、合わせなんかをするときにはむしろ私より早く来ていたりしますし、レッスンも大体時間通りに始まります。

-現地の人とのコミュニケーションで、日本とは違うことはありますか?

西本  とにかくみんな人なつっこいし、よくしゃべりますね。マスタークラスに出ると、全然知らない人が、わざわざ寄ってきて「良かったよ」って言ってくれたり。知っている人ならありうることだけど、全然知らない人なところがすごいなって。

-語学に関して、意思疎通するのに苦労したことはありますか?

西本  例えば室内楽をやっているときに「2小節前からもう一度」とか、そんなことでも、最初は全然分からなくて苦労しましたね。でも、それはだんだん慣れてくるので、なんとかなります。

-スペイン以外の人と交流することは?

西本  学校では、フランス人とか、東欧出身の人なんかがいるので、スペイン語やら英語やらで話します。あとは南米出身の友達たちですね。南米の人たちって、特にあったかい感じがします。

-いろんな国の人とコミュニケーションする時の、コツはありますか?

西本  細かいことは気にしないことですね(笑)。時間とか、これ約束だったよなってことで、もしうまく行かなくてもあんまり気にしないようにするというか。スペインではよく予定がころころ変わるので、臨機応変に。頭を柔らかく持っておいて、何事にもあまりこだわらないようにすることです。

-学校の外でコンサートとかには出たりしましたか?

西本  これまでに一度、違う学校の演奏会に誘っていただいて弾きました。何度かお話をいただいたこともあったんですが、予定が合わなかったりして、まだあんまりそういう機会はないですね。

-留学されてから1日のスケジュールはどんな感じですか?

西本  ピアノ中心に1日の全てが動いている感じです。今は、グランドピアノのある家に住むことができたので、家でずっと弾いていることが多いです。でもこもりっきりになるのもいやなので、太陽を浴びにお散歩したり、色々な場所に出かけたりするようにもしています。土日は、学校の練習室もあまり混雑していないので、予定がなければだいたいお昼くらいからずっと学校で弾いています。

-週末、お友だちと遊んだりはしますか?

西本  はい。スペインでは夜も外で楽器の音を出すのが平気なので、この間も夜に公園でギター弾きの友達たちとセッションして遊んだりしていました。私はそういうときはピアニカを吹いて遊んでいます。スペインは、金曜日と土曜日の夜の遊び方がすごくて、全部にはついていけないくらいです。みんなかなりの大人でもわりと朝までわいわいやっていますから。びっくりしたのが、地下鉄も土曜日は朝まで一日動いているんですよ。どうもそれは「遊んだみんなが帰れるように」なんですね(笑)日本だと、土日の方が終電早いじゃないですか。それは全く逆ですね。

-すごいですね。西本さんは、今、ホームステイをされているんですか?

西本  いえ、ルームシェアです。スペインは一つのピソをルームシェアしていることが多いんですよね。

-どうやって探したんですか?

西本  最初に住んだおうちは日本からインターネットで探して。その後引っ越したのですが、そのときは学校の掲示板に貼ってあったものから見つけました。

-割とすぐ決まりましたか?

西本  はい。多分私はラッキーだったと思います。音楽をやっている人は、うるさいと言われて引っ越さざるを得ないことも多いので。うまくおうちに恵まれなくて、年に3〜4回引っ越すはめになったこともあったよ!と言っていた方もいました。

-家を借りる手続きは面倒くさくなかったですか?

西本  ルームシェアの場合、不動産屋さんを通さなくても契約できるんですよ。誰かが持っている部屋をシェアする形なので、その部屋のオーナーと直接交渉するだけ。なので、面倒くさくはないですね。もちろん不動産屋さんを通す方法もありますが。実際、学生で日本のようにアパートを自分名義で契約して一人で住んでいる人は少ないんじゃないかな。一人で住むような大きさの部屋っていうのが中々ないような感じがします。

-スペインは、物価は安いのでしょうか?

西本  自炊をすれば、日本で一人暮らしをするよりも、安く生活できるんじゃないかと思います。野菜や肉などの普通の食材は安いので、普通にしていても、日本で住むのの2/3くらいにはなると思います。

-食材以外は安くないんですか?

西本  特別安くはないと思います。でも、生活するのに必要な金額としては、東京に住んでいた人であれば、かなり安く感じるでしょうね。

-スペインに留学する場合、日本でしっかり準備すべきことは何でしょうか?

西本  やはり言葉でしょうね。スペイン語と、あと英語も。

カタルーニャ高等音楽院-英語を使う機会は多いんですか?

西本  留学生同士だと、英語を使うことの方が多いですからね。あと、違う国から来た先生とお話しするときも。なので、英語ができて損なことはないと思います。言葉に関してはみなさん同じことを言うと思いますが、やっぱり大事ですよね。あと準備しておくことは・・・健康と気力!これも大事です。なんかこう、へにょってなってると、この国のテンションにはあっさり負けそうになります(笑)

-スペインに留学して一番良かったことは何でしょう?

西本  実際の景色を見たりして、その雰囲気を知れたことですね。私はスペインものが好きでここに来たこともあるので、それは本当によかったです。「スペインなもの」に囲まれていますからね。そして、その中で自然と「ああ、だからこういう音楽になるんだなぁ」ってスッと理解できた瞬間もありました。こういうのはやっぱり来てみないと分からなかったことですね。ヨーロッパの中でも、ちょっとスペインは特殊な文化を持っていると思いますし。

-留学して自分が変わったことや、成長したと思うことはありますか?西本さんは、もともと行動力がありそうですが(笑)。

西本  一人の時間が増えましたね。こう言うと暗い感じですけど(笑)、自分と向き合う時間が増えたと言うか。あとは、日本語ほど達者にしゃべられないわけだから、下手な言い訳をしたり弱音を吐いたりができないという(笑)。なので、どんな状況になっても大丈夫なようにと準備をしたり、どんな状況にも食らいついていく強さみたいなのは自然と身に付いてきた気がします。それから、日本の良さに逆に気づきました。外国に住んでいると、「わたしは日本人だ」って言うのを、何度も口にするじゃないですか。それを言っていると、自分は日本人であるということを意識するようになるんですよ。学校にも日本人が少ないので、「私、ここにいると・・日本代表!?」みたいな気持ちになりますから(笑)、日本人として恥ずかしくない演奏をしよう!!とか思ったり。

-なるほど。さて、西本さんの今後の進路を教えてください。

西本  スペインでの留学終了後は、日本に帰って、日本を拠点に活動しようと思っているんですが、拠点は日本にあってもずっとワールドワイドな視野を持っていたいなと思っています。ピアニストとしての活動の他にも、音楽教育の実践、研究活動もやっていきたいですね。それから、ソロ以外にもpiaNAというピアノデュオを組んでいるので、そっちも帰国後は本格始動したいなと思っています。色々、やりたいことは山ほどです!

-これから留学しようとしている人に、アドバイスをお願いします。

西本  特にスペインに関しては、ピアノ留学をすることに関して情報が非常に少ないのですが、それにくじけず頑張ってください。でも、思いがけないところに、出会いがあったりもするので、留学したいと思って動き続けていれば、必ず実現できます!私が苦労した分、これからスペインに留学を考えている人には、わたしに協力できることがあれば・・・と思っています。

-今日は貴重なお話を聞かせていただいて、ありがとうございました!

大野えりかさん・大野絹枝さん/ピアノ/ウィーン国立音楽大学ヤン・ゴットリープ・イラチェック教授・アンドビジョン特別プログラム/オーストリア・ウィーン

音楽留学体験者でなくては分からないような、音楽大学、音楽専門学校、音楽教室のコースプログラム、夏期講習会、現地の生活情報などを伺ってみます。将来の自分の参考として活用してください。

- まずは、簡単にお二人の自己紹介をお願いします。
 

Image  大野えりか  娘の大野えりかと申します。東邦音楽大学の附属の中学と高校と短期大学(ピアノ専攻)を卒業しました。よろしくお願いします。今は、ピアノ講師をしています。

大野絹枝  母の大野絹枝と申します。私は、子供の頃から音楽が大好きで、ピアノやエレクトーン等を、趣味で習って来ました。音楽の他、絵を描く事や字を書く事も大好きで、現在は、こどもの書道教室をしております。昔も今も、音楽は大好きですので、これからも、ずっと音楽を趣味として続けて行きたいと思っております。  

- 今回、留学頂く前に講習会とかは行かれたことはないですか?  

大野えりか 学生時代、学校の講習会などは行った事がありますが、アンドビジョンさんの企画された講習会は、まだ行った事はありません。

 - 今回、イラ・チェック先生のレッスン受けて頂きましたが、受けようと思ったきっかけは何ですか?  

Image大野えりか  短大の時に、音楽留学をする学校行事があったんですが、行きそびれてしまいまして、今回行く機会が出来ましたので思い切って行ってみようかなと思いました。  

 - なるほど。特にイラチェック先生を選んだ理由って何かありますか?  

大野えりか  インターネットを拝見して、若くして教授になられた方で、ウィーン国立音楽大学の先生で受けてみたいなと思いまして。  

 - 実際、受けてみて先生はどうでしたか?  

大野えりか  とても良い先生でした。  

- 皆さん、そう言いますがどんな感じに良かったですか?

 大野えりか  思いやりがあり、優しいですし、必ず見本を見せて下さいました。また、時にユーモアもあって。楽しくレッスンが受けられました。

 - ユーモアっていうのは、ピアノの曲の解説とかですか?

 大野えりか  そうですね。  

 - 何か面白い話はありましたか?  

大野えりか 私は、どちらかというと、しっかりと弾いてしまう方なんですね(笑) それで先生に「はい、どうぞ」と言われて、いきなり弾きましたら、「それじゃあ、行進曲みたいだね」と、言われて。 今回選んだ、カスキの『夜の海辺にて』は、とても優雅な曲なんですけど、私は、勇ましく弾いてしまったみたいで(笑)。  

大野絹枝 その時の娘を真似た、先生の弾き方が面白くて、皆で笑ってしまいました。  

大野えりか 「夜の海辺にて」は、静かな夜のイメージなのに、先生は『何だかこれでは、動物とかが出て来そうで勇ましい、にぎやかな感じになりますね~』とか、ニコニコしながらおっしゃいました。

 - レッスンは楽しい感じになりましたか?  

大野えりか  そうですね。  

- 怖いとかはありましたか?  

大野えりか  いえいえ、全くなかったですね。  

大野絹枝 もっと緊張するかと思ったんですが、とてもリラックスした雰囲気でレッスンが受けられました。  

- 気さくな感じでしたか?  

大野えりか そうですね。こちらをとても思いやる雰囲気が感じられました。   

- 今回、レッスンは3回ずつですか?  

大野絹枝・えりか はい、3回ずつです。        

- どんな感じで進みましたか?  

 大野絹枝 2曲用意して行ったのですが、1人1時間レッスンのうち、最初の30分で1曲目を見て頂き、後半の30分で、もう1曲見て頂きました。  

 - 混乱しちゃったりはしなかったですか?  

大野絹枝・えりか 大丈夫。しませんでした。

- 先生はレッスンの時は主に、どういうことに注意してくれましたか?

  Image 大野えりか 曲想ですね。あるフレーズを弾き間違えてしまい、もう1回弾き直したんですが、先生は、「間違えても、全体の曲想が大事なので、そのまま続けて下さい。」と、アドバイスを頂きました。  

大野絹枝 音を間違えずに弾くことに集中するのではなく、全体的に捉えて下さい、と、おっしゃいました。

 大野えりか あと、ピアノのトリルってありますよね。タララランって弾くの。「あんまり早く弾くと電話のベルみたいだから、もうちょっとなめらかに弾いてね」って言われて、思わず笑ってしまいました。  

 大野絹枝 先生は、同じフレーズが、繰り返し後半に出てきた時、それは同じように弾かないで、自分なりに考えて、最初は弱く弾いたので、次は強く弾くとか、ご自分で思うように弾いて良いんですよ、と、おっしゃった事が、とても印象に残っています。  

大野えりか 「同じフレーズが出てきたら、少し違うように弾くように」と言われました。  

 大野絹枝 先生が、ある部分を2パターン位お弾きになって、「大野さん、あなたはどちらの曲想がお好きですか?」と聞いて下さり、「あなたがお好きな方で弾いてよろしいんですよ」と、おっしゃって下さいました。私は、自分の曲の捉え方で自由にクラシックでも弾いて良いんだ、ということが分かり、なんだかとても嬉しかったです。

大野えりか ウィーンでは、「あなたは、どちらの方が良いですか?」と相手を尊重して下さるので、とてもレッスンが受けやすかったです。  

大野えりか もう1曲は、シューベルトの即興曲を弾いたのですが、「もっと哀愁を漂わせた方がいい」とアドバイスを頂きました。私が弾いたら「すごく楽しそうにお散歩しているような雰囲気に聞こえますから、もっと哀愁を」と、おっしゃいました。まだ、私は、哀しみとか知らないのだなと思いました(笑)。    

 大野えりか 先生が、必ず、お手本を見せて下さるのが、とても嬉しかったです。

 大野絹枝 イラ・チェック先生は、全体的に長く弾いて下さいました。フレーズごとに私が弾くと、すぐその後に先生が弾いて下さり、アドバイスを頂けるので、とても分かりやすいレッスンでした。  

大野えりか どうしたら、あんなに上手にお弾きになれるのか、先生にコツを教えてもらえば良かったなと思います(笑)。  

- 結構、惹きこまれるような演奏なんですかね?  

大野絹枝・えりか そうですね。とても素敵でウットリしました。曲の風景が浮かぶ様な気がしました。  

- レッスンなんですけど、通訳を付けててどうでしたか?  

大野絹枝・えりか とても良かったです。   大野えりか 学生時代にドイツ語の授業がありましたので、単語とか大体こういうこと言ってるかな?っていうのは少しは分かるんですが、完璧には分からないのでそういう時に、通訳の方がいてくれて、とても心強かったです。  

- 大体、自分がこうかなって思ってるのと合ってましたか?  

大野えりか 合っている時と「あれ?違う」と、いう時とありました。ドイツ語でnicht(ニヒト)と、いうのがあって「~じゃない」と、否定系の事を言ってるのかなと思っていたら、合っていた、というのはありました。  

- 全部の回に通訳が居ましたか?  

大野絹枝・えりか はい、お願いしました。  

 大野えりか ウィーンでは日本語を話す方が少ない様な気がしました。  

- そうですね。  

大野えりか ウィーンでは、英語とかドイツ語を使っている方が多かったので、たまに日本語を忘れそうになったりもしました(笑)。  

 - そうですか。レッスンで教わったことで印象に残っていることはなんですか?  

大野えりか やはり、先ほど言ったのと同じになってしまいますが、お手本を見せて頂ける、というのは、とても良かったです。  

大野絹枝 1曲を全体的に捉えるということが大切だということと、その人なりに解釈して、クラシックでも弾いて良いんだという事が、とても印象に残りました。  

大野えりか もっと自由に弾いて良いんだと思いました。

 - ヨーロッパに行かれた方皆さん「もっと自由で良いんだ」っておっしゃいます。  

大野絹枝・えりか やはり、その様におっしゃった様な気がします。  

 - ご自身が教えていく上でも参考になりますか?  

大野えりか とても参考になりました。私もピアノの生徒さんに「もっと自由に弾いて良いんですよ♪」と、1人1人の考えている曲想を大事にしてあげたいと思います。  

- 練習室はどうでしたか?

 大野えりか 結構、自由な感じで、リラックスして練習が出来ました。  

大野絹枝 大きなピアノの会社なんですね、製造や販売もされていて、スタッフの方も優しくて親切でした。広い敷地の中にショールームやレッスン室があり、庭にも、いくつか点在していました。練習室を利用する方も、たくさん来ていらっしゃいました。グランドのお部屋や、アップライトのお部屋など、いろいろなタイプの部屋がありましたが、いずれも落ち着いてピアノの練習が出来る雰囲気がありました。    

 - 調律が狂っているとかはなかったですか?

 大野絹枝・えりか ありませんでした。とても弾きやすく音も綺麗でした。   大野絹枝 レッスン室にも、モダンな絵などが掛けられていてお洒落でした。

- レッスンや練習以外の時間は何をされていましたか?

  Image 大野絹枝・えりか ウィーンの市内を観光しました。  

 大野えりか レッスン室のある駅のフードコートが、とても素敵で、よくランチを食べに行ったりしました。いろいろな国のフードのお店があり、様々な国の方がいらしたので、とても面白い気がしました。  

 - ニシ駅は、ザルツブルクに行く列車とかが出ているような大きいところなんですよね。

 大野絹枝 そうですね。私達は、そこからICE(イーツェーエー)に乗ってザルツブルクに行きました。  

大野えりか 書道の生徒さんで、電車が大好きなお子さんが居まして、ICEやフランスに行く【タリス】や地下鉄などの写真を撮って来てあげたら、とても喜んでいました。  

 - 色んな記録を残して来たんですね。

 大野えりか 電車がとても好きな様なので、「撮って来るね」って約束して来ました。  

- 街の治安はどうでしたか?  

大野絹枝・えりか とても良いですね。  

- 危なそうなところはありましたか?  

大野絹枝・えりか 全くありませんでした。  

- 夏にスリに遭う方がたまにいらっしゃったので。

 大野えりか 派手なバックなら、スリに遭わないかと思って一応用意して行ったのですが、周りが黒とか紺とか結構シックな感じでしたので、結局使わずじまいでした。  

 大野絹枝 皆さん落ち着いた感じで穏やかでした。  

 大野えりか デパートでも普通に犬を連れて歩いていたのが驚きました。  

大野絹枝 大きな犬もデパート内でも街でも、とても静かでした。  

 - フラットはどんな感じでしたか?  

大野絹枝 とても素敵なアパートメントで大家さんも、とても良い方でした。  

- どのくらいの大きさでしたか?

 大野絹枝 キッチンルームの他に3部屋ありました。キッチンは、設備が整い、綺麗で食器なども揃っており、とても使いやすかったです。リビングルームは、テーブル席とソファーコーナーがあり、テレビも置いてあり、ゆっくりくつろげました。隣の寝室は、結構広くてベットの他、クローゼットや、ロッキングチェアーが置いてあり、素敵なアンティークなアップライトピアノも置いてありました。最終日にウィーン滞在の記念に、2人で1回ずつ、このピアノで録音しました。弾きましたら、とても古いアンティークな音がして、何とも言えないすごいムードがありました。  

大野えりか 同じ曲とは思えないくらい、哀愁がありました。  

大野絹枝  彫刻が施してあるピアノで、透き通る様な素敵な響きでした。  

大野えりか 多分1800年代くらいのピアノではないでしょうか?  

 大野えりか ブログで、そのうち、そのピアノも出す予定でおります。  

- 大家さんとは英語でコミュニケーションをしたのですか?  

大野絹枝 はい、英語でした。私は、英語は少し話せますので、キッチンの火の付け方やゴミの出し方など、丁寧に説明して頂き、「どうぞ自由に使って下さいね」と、おっしゃって、鍵を2つを渡して下さいました。  

-  鍵を開けるのが大変とかありましたか?

大野絹枝 日本は右に回すと鍵が開きますが、ウィーンでは、左に回す様でした。鍵をかける時は、勢いよく1回右にガシャ、開ける時は、迷わず力を入れて左にガシャ、それがコツの様でした。  

- 結局1回で良かったってことですか?  

大野絹枝 はい、1回で良かったんです。  

 - どのくらい寒かったんですか?  

大野絹枝 結構寒かったですね~。ウィーンの方は、皆、ダウンコートを着込んでいました。夜も相当冷え込みますね。  

大野えりか とても寒いので、私達も街で、ダウンコートを買いました。ダウンを来たら、ウィーンの街の人になった様な気がしました(笑)。  

大野絹枝 ウィーン市内は、だいたい地下鉄を使ったんですが、とても分かりやすかったです。

 大野えりか 本当に、あまり迷う事なく、分かりやすかったですね。  

大野絹枝 電車の中も、そんなに混んでなく、座れた時もありました。  

大野えりか 電車の中に、アコーディオン弾きの方がいたりしたのが面白かったですね。  

大野絹枝 ウィーンの方は、皆ニコニコして聞いていらっしゃいました。  

大野えりか 演奏がとても上手で、素敵だったので、ほんの気持ちだけですが、チップをお渡ししました。

 大野絹枝 ウィーンの地下鉄は、自分でチケットマシーンに刻印をするだけで、特に駅員さんは、見ていらっしゃらないのですね。  

- 抜き打ちで来ます。  

大野絹枝 乗る時だけ刻印して、降りる時は何にもしなくて良いんですよね。私達もチケットを買いました。

大野えりか 8日分のチケットを駅のたばこ屋さんで普通に買えました。

 - トリムとかは乗られましたか?  

大野えりか ちょっと分からなくて乗らなかったです。  

大野絹枝 観光では、地下鉄で目的の駅まで行き、そこからタクシーに乗る事も多かったです。  

大野えりか ベートーヴェンの中央墓地に行った時も、最初Sバーンに乗って、近い所の駅まで行き、その後は、タクシーに乗りました。  

- お食事はどんな物が美味しかったですか?  

大野えりか お寿司があるんですね。お店によって、いろんな国の人が作ってましてね。作っている国の人によって、いろいろ味も違って楽しめました。  

- お寿司だけでも何種類も?  

 大野えりか はい、いろいろ頂きました。  

大野絹枝 握り寿司の他、カリフォルニア巻など、美味しかったですよ。

 大野えりか アボカド寿司が気に入りましたね。本当にアボカドを切って、ご飯の上に乗せるんですけど、とても美味しかったです。アボカド大好きです♪アジアンレストランだと、タイ米が多いですよね。  

 大野絹枝 お寿司は、普通のご飯だったんですけれど、エスニックのレストランだとご飯でもタイ米でしたね。

大野えりか モンゴリアン料理のお店でも、タイ米でした。  

 大野えりか モンゴル料理では、焼きそばがあってその上に野菜炒めだとかチリソースとかをかけるんですね。「~ソース?」って聞かれても「ノー」と言うと「え?なんで?」みたいな感じでした。  

大野えりか 気になったんですけど、ラーメン屋さんを見かけませんでした。  

大野絹枝 近くのスーパーでお買い物をして、朝は、簡単にゆで卵を作って、買ってきたハムやハーブ野菜、チーズなどをロールパンにはさんで、紅茶と一緒にいただきました。  

大野えりか パンも美味しいですね。甘みがあるんですよね。菓子パンみたいなクロワッサンでした。  

- 物価としては、食費はどうでしたか?  

大野えりか 安かったですね。日本の100円ショップ並みに安いですね。雑貨とかもシャンプーでも。  

大野絹枝 お野菜やハム、牛乳なども、お安かったですよ。

 大野えりか 雑貨も100円以下かも知れないです。ポケットティッシュとかも結構しっかりしていました あとお水も安いですね、大きいボトルが普通100円位しますよね。それが、40円位でした。 お水には、種類があり、炭酸が入っているのと入っていないのがあるっていうのを初めに聞いて良かったです。うっかりして間違えるところだったです。でも、炭酸のみでも、結構美味しいですよ(笑)。  

大野絹枝 いろいろな所に、フードコートがあるので、いろいろな国のフードをお安くいただけました。 名物のターフェルシュピッツをいただきに、レストランに行ったのですが、評判通り、とても美味しかったです。

 - 場所によっても値段の相場が違う感じですね。  

大野えりか そうですね。あと、マックも行きましたよ。日本には無い、ドーナツとかもありましたね。余談になってしまうんですけど、ハッピーセットとかもありましたが、ヘルシーだと感じました。ハンバーガーに、サラダかナゲット、ポテトが選べ、サラダが付くのでいいなと思います。  

大野絹枝 それから、ウィーンでは、ハンバーガーコーナーとマックカフェコーナーに分かれていて、カフェコーナーでは、お茶もティーカップで出てきます。テーブルやイスも、ゆったりとしたスペースで、リラックス出来る、お洒落なコーナーになっていました。  

大野えりか フランス(パリ)にも行ってきたのですが、こちらでは、名物のマカロンを取り扱ってました。  

 - 召し上がりましたか?  

大野えりか はい、頂きました。

 - 美味しかったですか?  

大野えりか 美味しかったです。  

 大野絹枝 シャンゼリゼ通りにありました。  

- 国によって値段は違いますか?  

大野えりか 日本と同じ位だと思いました。  

- 困ったことって何かありましたか?

 大野絹枝・大野えりか 特にありませんでした。  

- 今回、参加して良かったなって思える瞬間ってありましたか?  

大野えりか やっぱり、ドイツ語をしゃべるきっかけが出来たってことですね。学校で勉強しただけで、もう使わないんじゃないかって思ったんですけど、使う国に行った事によって、中では、いろいろな国から来ている様で英語を話せない人もいるので、そういう時にちょっと実践してみるのもいいかなと思って。結構、役立ちましたね。 最後には、デパートの地下で、お惣菜を注文したりとか出来るようになったので嬉しかったです。  

大野絹枝 私は、中央墓地のベートーヴェンのお墓に行った事ですね。子供の頃から、音楽の教科書や本などで見ていたお墓の前に実際に立ち、感動しました。  

 大野えりか 公園みたいですね。日本の「お墓」って感じではなく、公園みたいで「自由に歩いていいですよ、誰が入っても良いですよ」って感じでしたね。  

大野絹枝 本に書いてある通り、本当にシューベルトがすぐ近くに居て感動しましたね。そこの下に有名なベートーヴェンやシューベルトが眠っているんだなと思うと、とても不思議な気がしました。  

大野えりか ウィーンで面白かったのは、スーパーに行くとベルトコンベアみたいなもので、買った物をピッピッって打ってると、順に動くんですね。あれが面白かったです。それに、レジの人を見て思ったんですけど、座ってやっていましたね。また、飲み物を飲みながらレジやったりとかしていて、自由なのでうらやましかったです。  

大野絹枝 オーナーさんらしき方と一緒にやってるので、大丈夫なんですね。  

- 留学してご自身が変わったなとか、成長したなって思うようなことは何かありますか?  

大野絹枝 世界観が変わった様な気がします。物事を大きく捉えられるようになりました。  

大野えりか 物事を広く、おおらかに考えられる様になった様な気がします。  

大野えりか 遊びで思ったことですが、日本と同じ、ゲームコーナーとかありましたね。他に、ガチャガチャとかがちょっとあったりとか、3本バネの大きいぬいぐるみを取るキャッチャーなどありました。日本にある、カードゲームやメダルゲームが少ないな、と思いました。あと、おもちゃ屋さんでは、ゲーム、バービー人形とか、プラモデルはありましたが、アニメのキャラクターのステッキとかなかったですね。  

- 何して遊んでるんだろう?

大野えりか レゴブロックとか、ラジコンもありましたね。そういえば、カラオケもなかったですね。  

 - 遊びの文化が違いますね。  

大野えりか TVゲームは共通でしたね。  

 - ソフトを買ったっておっしゃってましたね。  

大野えりか 「星のカービィ」です。一応持ってるんですけど、クリスマスセールで外国版を買いました。海外版は、5か国語に切り替えが出来るというので、語学の勉強にもなるかな?と思って買ってみました。  

- 留学前にしっかりとやっておいた方が良いことって何かありましたか?  

大野えりか ありましたね。やっぱり、頼みたいものとか自分が欲しい物は、必ずドイツ語で覚えておいた方がいいなと思いましたね。  

 大野絹枝 私は、英語が大切だと感じました。英語は、たいてい話せる方がいらっしゃるので、出来ると本当に心強いですね。  

大野えりか 例えば、紅茶をドイツ語では「シュヴァルツ テー」っていうんですね。  

大野絹枝 「ブラックティー」でも頼めました。  

大野えりか 「ブラックティー」で通じるんですね。  

大野絹枝 本当に多民族ですね、陸続きなので、色々な国の方がいらっしゃいました。

 大野えりか 中国や韓国、イタリア、フランス、アメリカ、イギリスなどなど。タクシーの運転手さんで、イランの方がいました。イランの言葉はペルシャ語で、「こんにちは」っていうのは「サラ」と教えてもらいました。反対に「日本語でこんにちはとか、ありがとうとか、は何ていうの?」って聞かれて。「こんにちは」って教えたら「コニチハ」って(笑)  

大野絹枝 タクシーの運転手さんの何人かとお話しましたけれど、良い方でしたよ。皆さん、優しくて親切でした。

 - 全く危ない感じはしなかったですか?  

大野絹枝・大野えりか 全く大丈夫でした。  

- 今後、留学する人にアドバイスしておきたいこととがあればお願いします。  

 大野えりか 行きたいと思った時に行くのがベストだと思います。  

大野絹枝 私も時期だと思います。本当に今なら行ける、と思う時があると思うんです。それを逃すと周りの事情も、変わってしまう事もありますよね。「行ってみようかな?」と思う時がチャンスです。 思い切って行かれた方がいいと思います。                                                                      

- タイミングですよね。  

大野絹枝 本当にそうですね。  

 - 今後の活動とか今後こんな進路があるとかご予定はありますか?                                                                                                                      
  Image大野えりか 音楽祭とかイベントの他に、2人で【音楽マラソンコンサート】を年2回主催しています。

 - なるほど、分かりました。  

大野絹枝 2人で去年からデュオを組みました。  

 - すごいですね。  

大野えりか シンセサイザーデュオで、ユニット名は【ワイルドローズ】です。「野ばら」という意味 です。

大野絹枝 皆様が、よくご存じの曲をアレンジして、聴いていただいています。それと、自作の曲も演奏して行きたいですね。将来は、それをまとめて、CDに出来れば素敵だと思います。

 - 立派な活動ですね。すごいです。他に何か話忘れていることはないですか?  

大野えりか やっぱりウィーンは、本当にとってもいい街だなと思いました。ここで暮らしてみたいぐらいですね(笑)。  

大野絹枝 とても街がきれいですね。ベートーヴェンハウスでのコンサートに行ったのですが、中も外もとても素敵でした。  
 
大野えりか あと、びっくりしたんですけど、「日本人?」って聞かれて「はい」って答えると、「こんにちは」とか「さようなら」とか言うんです。時間とかも日本語で出来るんです。コンサートが8時15分からだったんですけど、「8時15分だよ」って話してくれました。あと、ミュンヘンに行った時の話になってしまうのですが、ホテルの人が真面目にホテルの説明の書いてある紙を日本語で読んでくれました。  

大野絹枝 日本人に対して、皆様とても良く思ってくださるので、とても過ごしやすかったです。  

- 本当に一生の思い出になりますよね。  

大野絹枝 思っていたよりも何倍も素晴らしく楽しい短期留学でした。 本当にどうもありがとうございました。  

 - ご参加ありがとうございました。  

大野えりか ありがとうございました。  
 
    【コンサート情報】   2人の主宰するピアノ、書道教室の生徒作品発表会を兼ねた、音楽マラソンコンサートを、年2回、東久留米市の成美教育文化会館 グリーンホールにて、開催しています。   毎年、6月と12月に予定しております。  

 

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